ビブリオバトルという文化を語る
ビブリオバトルについて何を話すを考える
ビブリオバトル・シンポジウムは2014年から2020年まで続いたイベントだと以前に書いたことがある。
これは初回を除いて私が代表理事を務めていた時期と一致していたことと、図書館総合展のフォーラムとして位置づけることが多かったこともあって、私が実行委員長(または実行委員)になることが多かった(2016年の仙台・大阪のときは別の理事が担当している)。理事会では例年6月に理事の職掌を決めていて、だいたい代表に加え、ビブリオバトル・シンポジウム担当のお役目が確定していたことになる。
例年11月の図書館総合展に向けて準備を進め始めるため、半年足らずの間に開催テーマを決め、それにふさわしいパネリストを選定・依頼するという流れになっている。それぞれの時代に求められている開催テーマを設定していたと思う。
それぞれの年のビブリオバトル・シンポジウムの内容については、以前に書いたことなので繰り返さない。今回思い返したいことは、ビブリオバトル・シンポジウムの準備をしている夏から秋の時間の過ごし方である。
ビブリオバトルはさまざまな楽しみ方ができるゲームである。いろいろな人の琴線に触れることができるように、簡潔なテーマを設定した上でパネリストを集めている。たとえば普段図書館でお仕事をされている方でも、公共図書館・学校図書館・大学図書館・専門図書館ではそれぞれに考えていることも異なる。民間企業の方にお声がけすることもあったし、ビブリオバトル普及委員会のメンバーではない人に登壇をお声がけすることも珍しくはなくて、ビブリオバトル普及委員会の内部からは出てこない視点がほしいと思うこともある。
そういうさまざまな候補者からパネリストを選ぶ過程はとても楽しい。自分が誰の話を聞きたいかという視点も重要だし、選んだその人の話が普遍性をもって聴衆に届くだろうかと想像することも楽しい。また、誰と誰に一緒に登壇してもらったら話が盛り上がるだろうかとか、パネリストのかけ合わせも考えたい。
ビブリオバトル・シンポジウムは2020年で終わってしまったのだけれど、ビブリオバトルという文化について考え続けることはやはり必要だなとも思う。文化的な意義を言葉にしてみたいと新しい年に改めて感じている。
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